人生は不思議な所でした

 冷夏の年、「山背風」(やませ)が濃霧となって地を這い、少年を連れ去るところです。人生は不思議な所でした。そんなことはお構いなしに、「山背風」はアッと言う間に少年をさらって行きます。


 





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